BtoBマーケティングとは?BtoCとの違いと全体の流れ、少人数での進め方

公開日 2026/10/20
BtoBマーケティングとは?BtoCとの違いと全体の流れ、少人数での進め方

BtoBマーケティングは、決裁に複数の人が関わり、検討が数か月単位で続くことを前提にした集客と育成の取り組みです。個人が自分の判断で買うBtoCとは、関わる人数も判断の理由も違います。

よくあるつまずきは、手段から入ることです。展示会、広告、ウェビナー、記事と並べて選び始めると、集まった見込み客を誰がどう引き継ぐかが決まっておらず、問い合わせが増えても受注が増えません。

この記事では、BtoCとの違い、全体の流れ、手段の選び方、営業との引き継ぎ、見る数字、少人数での進め方を順に説明します。

BtoBマーケティングとBtoCの違い

BtoB BtoC
判断する人 担当者・上長・決裁者など複数 本人
検討期間 数週間〜数か月以上 短いことが多い
判断の理由 課題の解決、社内での説明のしやすさ 好み、価格、必要性
購入後 継続利用・更新が前提 一度きりのこともある
必要な情報 導入の手順、費用の内訳、失敗しない根拠 使用感、評判

違いの中で実務に効くのは、社内で説明する人がいることです。担当者が気に入っても、上長や決裁者に説明できる材料がなければ止まります。費用の内訳や導入の手順をまとめた資料が必要になるのは、このためです。

全体の流れ

BtoBマーケティングは、次の4つに分けると整理しやすくなります。

段階 やること 主な手段
1. 知ってもらう 課題を持つ人に見つけてもらう 検索、広告、展示会、SNS、紹介
2. 連絡先を得る 資料請求や申込みで接点を作る 資料ダウンロード、ウェビナー、問い合わせ
3. 育てる 検討が進むまで関係を保つ メール、電話、イベント、記事
4. 引き継ぐ 営業が商談する インサイドセールス、商談

2と3は別物です。連絡先を集める活動をリードジェネレーション、集めた見込み客を検討段階まで育てる活動をリードナーチャリングと呼びます。集めるだけで育てる仕組みがないと、名刺やリストが溜まるだけになります。

手段の選び方

手段 向いている状況 注意点
検索(記事・SEO) 課題が言葉になっている商材 成果が出るまで時間がかかる
広告 早く反応を確かめたい 止めると流入も止まる
展示会 短期間に多くの接点がほしい 後追いの仕組みがないと無駄になる
ウェビナー 検討前の相手に説明したい 集客の手段が別に必要
外部からの営業 相手が課題に気づいていない 断られる前提の件数設計がいる
紹介 信頼が決め手になる商材 件数を自社で増やしにくい

早さを求めるなら広告や外部からの営業、積み上げるなら検索や記事です。どちらかではなく、早い手段で確かめて、効いた話題を積み上げる形が現実的です。

AIが検索結果に要約を出すようになり、検索からの流入の作り方は変わってきています。対応の考え方はAIO対策にまとめています。

営業への引き継ぎを決める

BtoBマーケティングで最も漏れやすいのが、ここです。引き継ぎの基準がないと、マーケティング側は「渡した」、営業側は「商談にならない相手ばかり」となり、どちらの数字も改善しません。

決めることは3つです。

  1. 渡す条件 — どの状態になったら営業に渡すか(業種・規模・役職・行動)
  2. 渡し方 — 誰が、いつまでに、何を添えて渡すか
  3. 戻し方 — 商談にならなかった場合、どの条件で育成に戻すか

3つ目を決めておくと、1度商談にならなかった相手を捨てずに済みます。渡す前の見極めを担う役割についてはインサイドセールスとはで解説しています。

見る数字

段階ごとに件数と率を見ます。全体の問い合わせ数だけを見ていると、どこを直せばいいか分かりません。

段階 見る数字 下がっているときに疑う場所
知ってもらう 訪問数、表示回数 話題の選び方、露出の量
連絡先を得る 申込み数、申込み率 資料の内容、入力項目の多さ
育てる 反応数、商談化率 送る内容、送る相手の条件
引き継ぐ 商談数、受注率 渡す条件、商談の進め方

数字の決め方と目標の置き方は営業のKPIの決め方にまとめています。

少人数で始めるときの順番

担当が1〜2人の場合、全部を同時にやると何も進みません。次の順番が現実的です。

  1. 誰に売るかを絞る — 業種・規模・役割を具体的に決める
  2. 受け皿を作る — 問い合わせページと資料を用意する
  3. 早い手段で1つ試す — 広告か外部からの営業で反応を確かめる
  4. 引き継ぎの条件を決める — 商談にする条件を文章にする
  5. 効いた話題を積み上げる — 反応のあった内容を記事や資料にする

順番の要点は、受け皿を先に作ることです。受け皿がないまま集客すると、反応はあっても連絡先が残りません。

よくある質問

記事と広告はどちらから始めるべきですか?

早く判断したいなら広告です。反応のある話題が分かってから記事にすると、書く内容を外しにくくなります。予算が取れない場合は、外部からの営業で直接反応を集める方法もあります。

問い合わせは増えたのに受注が増えません

渡す条件を見直します。商談にならない相手が多い場合、集める入口の条件が広すぎるか、引き継ぐ基準が緩い可能性があります。断られた理由を記録しておくと、どちらかを判断できます。

商材の説明が難しく、興味を持ってもらえません

最初に商材の説明をしないことです。相手が困っている場面から入り、その解決としてどう使われるかを伝えると伝わりやすくなります。

マーケティング専任がいなくてもできますか?

できます。ただし全部は無理なので、手段を1つに絞ります。絞る基準は「今いちばん足りないのが、知られていないことか、連絡先がないことか、商談にならないことか」です。

まとめ

  • BtoBは検討に複数の人が関わり、期間も長い。社内で説明できる材料が必要になる
  • 流れは、知ってもらう → 連絡先を得る → 育てる → 営業に引き継ぐ、の4つ
  • 集める活動と育てる活動は別物。集めるだけでは受注につながらない
  • 営業への引き継ぎは、渡す条件・渡し方・戻し方の3つを決める
  • 少人数なら、相手を絞る → 受け皿を作る → 早い手段で試す、の順で進める

当社は営業支援サービスで、テレアポ・フォーム営業・SNS DM・手紙・FAXの5つの手段を月額固定で運用しています。反応のあった業種や断られた理由も記録として社内に残るため、次の打ち手を決める材料になります。進め方のご相談はお問い合わせからどうぞ。