リードナーチャリングとは?段階の分け方と手段、営業に渡す条件の決め方

公開日 2026/10/20
リードナーチャリングとは?段階の分け方と手段、営業に渡す条件の決め方

リードナーチャリングは、連絡先を得た相手が検討を始めるまで、関係を切らさずに保つ活動です。BtoBでは問い合わせの時点ではまだ情報収集の段階にいることが多く、すぐに商談にならない相手のほうが多数になります。

よくある状態は、1度連絡して反応がなければそれきりになり、リストに名前だけが残っていくことです。相手の検討が始まったときに思い出してもらえなければ、集めた意味がなくなります。

この記事では、段階の分け方、手段の使い分け、送る内容の決め方、営業に渡す条件、追わなくてよい相手の見極め方を順に説明します。

リードナーチャリングとは

集める活動との役割の違いは次の通りです。

対象 ゴール
リードジェネレーション 接点がない相手 連絡先を得る
リードナーチャリング 連絡先はあるが検討前の相手 商談できる状態になる

育てると言っても、相手の気持ちを変える活動ではありません。検討が始まったときに最初に思い出してもらうための準備です。相手の都合で始まるタイミングを、こちらから早めることはできません。

全体の位置づけはBtoBマーケティングとはで解説しています。

段階の分け方

全員に同じ連絡をしても効果が薄くなります。最低限、次の3つに分けます。

段階 相手の状態 送る内容
情報収集 課題はあるが、解決手段を探していない 課題の整理、考え方
比較検討 手段は決めた。どこに頼むか選んでいる 選び方、費用の内訳、進め方
停止中 検討していたが止まった 状況の変化の確認

段階を分ける材料は、問い合わせ時の内容、資料の種類、開いたメールの中身などです。最初から細かく分ける必要はなく、3つに分けるだけでも送る内容は変わります。

手段の使い分け

手段 向いている場面 注意点
メール 定期的に接点を保つ 件数を送れる分、内容が薄くなりやすい
電話 状況を直接確かめたい 回数が多いと敬遠される
ウェビナー 検討前の相手に説明したい 日程調整の手間がかかる
資料の送付 社内で共有してもらいたい 相手が説明に使える形にする
訪問・面談 金額が大きい商材 人数をかけられる場合に限る

BtoBでは社内で説明する人がいるため、相手が上長に見せられる形の資料が効きます。費用の内訳や導入の手順がまとまっているものです。

メールの書き方は営業メールの書き方、検討前の相手を集めるウェビナーの進め方はウェビナーの集客方法にまとめています。

送る内容の決め方

送る内容に迷ったら、商談で実際に聞かれたことを順に扱うのが確実です。すでに相手が知りたいと示している内容だからです。

商談で聞かれること 送る内容の例
他社とどう違うのか 選び方の基準と、向かない場合
いくらかかるのか 費用の内訳と、変わる条件
社内をどう説得するか 検討の進め方、説明に使える資料
失敗しないか つまずきやすい点と、避け方

逆に効きにくいのは、自社の紹介や更新情報だけの連絡です。相手の検討が進む材料になっていないためです。

営業に渡す条件を決める

ナーチャリングの出口を決めておかないと、いつまでも渡されないか、全部が渡されるかのどちらかになります。条件は2種類を組み合わせます。

種類 例
相手の条件 業種、従業員規模、役職、地域
行動の条件 費用のページを見た、資料を請求した、問い合わせた

両方を満たしたら渡す、という形にすると、商談にならない相手を減らせます。渡した後に商談にならなかった場合、どの条件で育成に戻すかも決めておきます。

渡す前の見極めを専任で担う形についてはインサイドセールスとはで解説しています。

追わなくてよい相手を決める

全員を追い続けると、手が足りなくなります。次のいずれかに当てはまる相手は、対象から外す判断をします。

  • 自社の商材が役に立たない業種・規模である
  • 配信の停止を希望している
  • 長期間、どの連絡にも反応がない
  • 競合他社や、調査目的であることが分かっている

外すときは削除せず、理由を残して対象外にします。同じ相手に再び連絡してしまうことを防げます。記録の残し方はエクセルでの顧客管理にまとめています。

見る数字

見る数字 判断できること
反応率(開封・クリック) 送る内容が合っているか
商談化率 渡す条件が適切か
対象外にした件数と理由 集める入口の条件が広すぎないか
滞留している件数 段階が動いていない相手の量

3つ目は見落とされがちですが重要です。「商材が合わない」を理由に外す件数が多ければ、問題はナーチャリングではなく、集める段階の条件にあります。

よくある質問

どれくらいの頻度で連絡すべきですか?

頻度よりも、毎回内容があることのほうが効きます。内容がないのに頻度だけ上げると、配信停止が増えます。送る材料がない月は無理に送らない判断も必要です。

反応がない相手はいつまで追うべきですか?

期間で一律に切るより、条件で切るほうが納得しやすくなります。「相手の条件は合っているが反応がない」なら残し、「そもそも商材が合わない」なら外す、という分け方です。

MAツールは必要ですか?

件数が少ないうちは、表計算とメール配信でも進められます。段階ごとに送る内容を変える手間が大きくなってきたら検討する時期です。仕組みの選び方はSFAとはでCRM・MAとの違いを整理しています。

営業とマーケティングで揉めます

渡す条件が文章になっていないことが原因であることが多くなります。条件と、商談にならなかったときの戻し方を両者で決めて文章にすると、議論が件数の話から条件の話に変わります。

まとめ

  • リードナーチャリングは、検討が始まったときに思い出してもらうための準備
  • 情報収集・比較検討・停止中の3つに分けるだけでも、送る内容は変わる
  • 送る材料に迷ったら、商談で実際に聞かれたことを順に扱う
  • 営業に渡す条件は、相手の条件と行動の条件を組み合わせて決める
  • 追わない相手は、削除せず理由を残して対象外にする

当社の営業支援サービスでは、連絡した相手の反応や断られた理由が記録として社内に残るため、次に送る内容を決める材料になります。進め方のご相談はお問い合わせからどうぞ。